作曲のコツ
2017.05.23

グランドピアノ

専門的な知識がなくても技術がなくても、作曲そのものは誰にでも行うことが可能です。とはいえあくまでもそれは、文字を知っていれば作詞はできるというのと同じで、音を出せるならそれを繋いでいけば曲になるのだと言っているに過ぎません。出鱈目な鼻歌を歌っているだけ、適当に楽器を鳴らしているだけと他人からは認識されていたとしても、音を出した本人がそれを作曲だと主張すれば、それは立派な曲作りであるという理論の下の言葉です。
他者からも曲であると評価を受けたいと思うのなら、せめて制作物を記録できる環境の下で、作曲を行わなければなりません。生み出された側から、生み出した者にさえも忘れ去られるような、二度と再現できない曲に、曲としての価値はないのです。浮かんだフレーズを、気まぐれに表現するだけで満足するのではなく、作品として認めるところから始めてみましょう。
音声データとして記録した後には、それを元に、可能ならば曲を楽譜に書き起こしておきたい所です。
メロディだけで伴奏のない曲だったとしても、サビヤAメロBメロという構成がとれていなかったとしても、楽譜になるだけで曲は曲らしくなります。会話文だけでも起承転結がなくても、原稿用紙に書けば小説らしくなるというのと同じです。
歌声やかき鳴らしたギターの音を、直接ドレミの音階に当てはめて楽譜に起こせるタイプの作曲家もいますが、楽譜の作成にはピアノやそれに類する楽器を使用するのがスムーズです。継続して作曲を続けていく気があるのなら尚更、早いうちにピアノのコードに慣れておくのが良いでしょう。作曲のコツはピアノの上達にあります。
ピアノのレッスンを通して曲作りの基礎を学べる、作曲コースという専門の受講プログラムを組んでいるピアノ教室が、東京を初めとする首都圏や人が集まる主要都市には多数設立されています。ピアノスキルの習得に並行して、作曲の基本である音の配置や、メロディーラインの構成のコツが学べるレッスンは盛況で、順番待ちの対応も珍しくありません。目的問わず、それだけ作曲に向けた行動の意欲が高まっているということです。
曲を作り、それを記録し、作った曲を演奏して、色々な要素を付け足し煮詰めていくのが作曲の基本の行程です。
歌声や楽器は曲作りを支えるサポートアイテムであり、音楽の知識は浮かんだ音を形にしてくれます。
作曲に決まった方法はなく、作曲家達はそれぞれに、自己流の作曲術というものを持ちます。自分の持つスキルの、どれを使って曲を作るのが一番スムーズなのかを、探し当ててからが作曲家としての真のスタートです。

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